こんにちは、『医学部予備校の裏事情』管理人のディーパンです。
(※ディーパンのプロフィールはこちら。)
私はこれまで医学部専門予備校業界でWEBサイト運営に携わってきましたが、医学部予備校を選ぶのは、中々簡単ではないなと感じる方も多いかと思います。
私でも複雑だなと感じるくらいです。
一言に医学部予備校と言っても、有名な医学部予備校だけで50校以上もありますし、国公立医学部の受験をするのか、私立医学部の受験をするのか、というような一つの選択の違いで選ぶべき予備校が全く異なってきます。
医学部受験という人生の一大事。その中でも成否を決める大きな要素はやはり予備校です。なので、間違いのない予備校選びができるように、私が持っている情報をまとめてみました。
1.医学部予備校を選ぶ際の基準
まず、医学部予備校を選ぶ上で最も重要なことは、合格実績と学費です。
この合格実績と学費。業界の裏側を良く知っていないと騙されてしまうので注意が必要です。
※このページでは、この後、注意点について詳しく触れていきます。
それから、自分の肌に合う予備校かどうかという感覚的な部分もかなり大事になってきます。
人間は、論理ではなく感情の生き物だと言われる通り、モチベーションも論理的な理由よりも、感情に左右される部分が大きいです。
なので、できるだけ多くの医学部予備校に実際に足を運び、話を聞くことが必要です。立派なホームページや、パンフレットを作成していたとしても、実際に行ってみると思っていたのと違ったということも良くあります。これは侮れない要素です。
また、志望校に当たりが付いているのであれば、その志望校の専用の対策方法についても聞いてみることです。医学部は大学受験の中では非常に特殊な受験で、大学ごとに出題傾向があまりにも違いますので、志望する大学の合格実績を持っていて対策方法が分かっている予備校を選ぶことが重要です。
そこで、合格実績をまずは見ていくことになりますが、ここに大きな落とし穴があります。
2.合格実績に騙されないように
医学部予備校は大抵、WEBサイト上で合格実績を公開しています。この合格実績。実は騙しが潜んでいることがあるので注意が必要です。
ご存知の方には回りくどい話になってしまいますが、私立の医学部受験には、一次試験と二次試験があります。一次は学科の試験、二次は面接と小論文です。
※わずかながら二次試験で小論文のない大学もありますが、ほぼ全ての大学では小論文の試験があります。
医学部予備校のWEBサイトで謡われている合格実績は、医学部予備校ごとにまちまちで、一次試験の合格者のみを記載しているケースも多いです。また、補欠対象者に通知を出す大学があり、この補欠対象者を合格者にカウントしている予備校もあります。
更に、私立医学部の場合は、国公立医学部と違い、複数の大学を受験することが可能です。当然、優秀な学生は3つ、4つの私立大学に合格するケースも珍しくありません。このケースにおいて医学部予備校は、合格人数を1人にカウントするのか?3人、4人とカウントするのか?
これは、重複でカウントしている予備校が多いです。
医学部予備校の実績は、学校ごとに公開している合格実績の基準が異なりますので、合格実績の数字のみを当てにするのではなく、進学人数をきちんと確認するようにしましょう。
また、希望する大学が決まっているのであれば、その大学の合格実績は必ず確認すべきです。
「医学部予備校選びの段階で志望する大学なんて決まっているはずないじゃないか。」
と思う人も多いかと思います。確かに大学受験というのは一般的は学力を高めていって、模試を受けて、模試の点数によって志願する大学を決めるという流れになります。
しかし、医学部だけは特殊です。予備校選びの段階から志望校を決めている人ほど有利なります。先ほどもお話した通り、医学部は大学によって試験内容の傾向が大きく異なります。また、英語が難しい大学もあれば、数学が難しい大学もあるなど、難易度も異なります。
行きたい大学を志望校にしたいという気持ちも分かりますが、現実的には受かる可能性が高い大学を志望校にするのが得策です。そのためには、まずは過去問を解いてみて、自分と相性が良い大学を探すことを初めにやった方が良いです。
模試の点数は、一つのバロメーターにはなりますし、基礎学力を測る上では良いですが、医学部受験においては参考程度にしかならず、志望校の問題を解けるかどうかが最も重要なことです。
志望校が決まれば、その大学の合格実績を豊富に持っている、専用の対策ノウハウを持っている予備校を選択することが最も間違いないのない予備校選びの方法です。
合格実績を見る際は上記のような点に注意しておきましょう。
3.医学部予備校の学費の考え方
医学部に受験しようと思えば予備校は必須です。中には予備校に行かずに合格をしたという話を聞くこともありますが、相当稀な話です。
予備校に行かないことで費用を少しでも安くしようと思ってしまう気持ちも分かりますが、合格できなければ意味がありませんので、やはり予備校には通う方が得策です。
とは言っても、予備校の学費は中々高い。年間で最低100万円以上であり、また100万円というのも大手予備校の医学部コースか、医学部専門予備校の特待生コースくらいです。
医学部予備校の学費は200万円から、上は500万円くらいだと考えていた方が良いです。しかし、一口に200万円~500万円と言っても基準がなければ中々選べないかと思います。
国立狙いであれば、大手予備校の医学部コースを検討し、年間100万円程度にすることも可能ですが、しかし、そのクラスに入る学力が必要です。
もし、そこで選考に漏れてしまうようですと国公立の医学部を目指すこと自体が難しくなるので、私立の医学部を目指すか、または浪人して基礎学力をつけ、引き続き国公立を目指して大手予備校の医学部コースに入ることを目指すという道に分かれます。
私立の医学部を目指す場合、医学部専門の予備校を選択することになるので、200万円~500万円程度の学費と考えておいた方が良いです。
最も学費が高い方法は、寮に入るという方法で、勉強以外することをなくすことができるので最も学力が伸びる方法です。
なお、学費が高ければ質が高いのかと言うと、そういうわけでもなく、では「そもそも質って何だ?」という話をすれば、あなたが志望する大学医学部の対策方法が分かっていることが一番価値が高い=質が高い、と言うことができます。
必ず、その点と学費を天秤に掛けて考えていきましょう。
4.中途解約の際には返金はしてもらえるのか?
これまで見てきた通り、医学部予備校の学費は年間100万円~500万円と高額です。勉強中に体調を壊してしまったり、予備校に入ったみたがスタンスが合わないなど、様々な理由で途中で辞めざるを得ないということは現実にあります。
しかし、医学部予備校側も赤字を出さずに運営をしていくという事情がある中、多くの医学部予備校では、学生の申込時の規約や契約書に返金はできない旨を記載しています。
過去の裁判の判例では、消費者契約法から返金となっているケースもありますが、裁判ともなると最低30万円以上のコストが掛かり、また労力が甚大です。医学部受験という大事な時期に裁判などに関わっている時間はないので、こういったトラブルには巻き込まれないようにしなければなりません。
そのためには、自分に合った医学部予備校を確実に選ぶこと、事前に申込書の規約や契約書は隅々まで確認しておく必要があります。できれば月謝で支払いが可能な予備校を選んでおくと良いでしょう。
5.医学部予備校の比較サイト、ランキングサイトの見方
医学部予備校を探す際に、必ず一度は目にするのが医学部予備校の比較やランキングを行うポータルサイトです。
正直、本当に当てになるものがあるのかというと、中々難しいところです。医学部予備校の運営校自身が行っているWEBメディアも多く、そういうWEBメディアの場合は、当然ですが、自分のところの医学部をランキングの上位に置きます。
なので、あんまり、医学部予備校ポータルサイトのランキングを見る意味はないかなと個人的には思っています。
唯一参考になるのは、医学部予備校へのインタビューくらいじゃないかなと思います。
こちらの医学部予備校サイト(http://医学部予備校.biz/sp/)に掲載されている各予備校のインタビューなんかは参考になると思います。
とりあえず、こういう生の声に近い情報をできる限り集めて、スタンスが合いそうであれば、資料請求をしてみて、実際に足を運んでみるというのが医学部予備校選びでは1番ですね。
まとめ
まとめると、医学部予備校を選ぶ際は以下の手順になります。こちらが医学部予備校選びでは、最も失敗しない予備校選びの方法だと思います。
1.複数の大学の模試を解く
2.自分と相性の良い大学を見つける
3.その大学の対策が可能な医学部予備校を見つける
4.できる限り生の声を集めてみて、相性が良さそうな予備校の資料請求をする
5.実際に足を運んで、合格実績や学費を細かいところまで聞く
6.その上で、熟考の上、予備校を選ぶ
以上、こちらの情報があなたの医学部予備校選びに役立てば幸いです。